お次は異例の飲み屋のバイトでお客さんとして出会った香川さん
私が働いていたのはかなりアットホームなスナックで
お客さんは近所のオジサンや年配の方がメインでしたが
ごくたまに若いサラリーマンも来てくれていました
香川さんは大企業の営業マンで同い年、見た目はおにぎりみたいでザ・真面目！といった感じ
私が入店する前からたまに一人で来ていたそうです
決してイケメンじゃないけど、めちゃくちゃ優しくて穏やかで、ママや女の子からも一番人気のお客様でした
水の様に焼酎を飲みながら女の子の愚痴を聞いてくれるし、アドバイスも上手
「もうすぐ年上の彼女と結婚するんだ」
って言っててその彼女さん羨ましいなぁなんて思ってた
やっぱりいい男には彼女いるよね
ある日休みの日にLINEしてたら食事にいくことになった
わたしはめったにお客様と同伴以外で会うことなんて無いけど
香川さんは同い年だし友達感覚でした
家も近所だったので近所の居酒屋で待ち合わせ
暑い中フルウィッグだから近所はありがたい！
そこで楽しく会話していた
「彼女といつ結婚するの？いいなぁ～」
「別れたんだよね」
「なんで⁉結婚するんじゃなかったの？」
「いろいろあって泣く泣く別れたんだよ」
「泣く泣く⁉なに？香川さんみたいな真面目な人が婚約破棄になるようなことあるの⁉」
本当に不思議すぎて遠慮なくガンガン聞いてみた
「俺は営業やってて数年おきに転勤があるんだよ、次は海外の可能性もある、でも彼女は地元が好きで、親の近くにいたいって譲らないんだ。だからダメだっだ」
うーん、でも彼女のために仕事辞めたりできないのかな？やっぱ大企業だし辞めたくないのかな
香川さんは淡々としてるけど辛かったんだろうな…
「そっかぁ…地元がいいって私には理解できないな、数年おきに転勤とかめちゃいいやん！いろんな所に住めるのいいなぁ」
「そうじゃない人もいるんだよ、ホビ子みたいな考えのこは少ないよ」
「じゃあ私と付き合ってみる？」
わたしは冗談半分で言ってみた。普段は言わないよ‼
「無理無理！」って言われて、冗談やし～って流そうと思ってたら
香川さんビックリした様子で
「よろしくお願いします」
まじか⁉
「あっこちらこそよろしくお願いします」
付き合うことになった
その後解散して、本当に付き合った？酔ってたしって不安になったのでLINEしてみた
‹ほんとにいいんですか？›
‹はい、ホビ子みたいなかわいいこと付き合えるなんて嬉しいよ›
見事カップル成立しました！！！
しかし(やっぱり)このお付き合い、続くことは無かったのです…泣
つづく～
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